七草のいのちを頂く

 今朝は、1月7日。皆さんのお宅でも、七草粥を召し上がったでしょうか。



我が家でも、朝食に七草粥を頂きました。お正月の少し疲れた胃に、じんわりと染み渡るような、優しい味わいでした。


この七草粥、一年の無病息災を願って食べる、古くからの日本の美しい風習です。ただ何となく食べているかもしれませんが、この七種類の草には、それぞれに素敵な名前と意味が込められているのをご存知でしょうか。
 

春の七草、少しご紹介させていただきます。

◆せり:「競争に競り勝つ」
なずな:「撫でて汚れをとり除く」(ぺんぺん草のことです)
ごぎょう:「仏様のからだ」
はこべら:「繁栄がはびこる」
ほとけのざ:「仏様の安座」
すずな:「神を呼ぶ鈴」(蕪のことです)
すずしろ:「汚れのない清白」(大根のことです)


 こうして見てみると、面白いですね。「ごぎょう」や「ほとけのざ」のように、仏様と直接関係のある名前も入っています。
昔の人々は、道端に生える小さな草花一つひとつに、深い願いや祈りを込めていたことが分かります。


 七草粥を頂くということは、単に縁起を担ぐということだけではありません。それは、冬の厳しい寒さの中で芽吹いた、七つの若々しい「いのち」を、私たちの身体の中に取り入れる、ということでもあります。


佛教では、食事のことを「食法(じきほう)」と呼び、修行の重要な一つと捉えます。


他の生き物のいのちをいただかなければ生きていけない私たち人間が、その尊いいのちに感謝し「いただきます」と手を合わせる。
七草粥は、そのことを改めて思い出させてくれる、有り難いご縁でもあります。


 この一年が、皆さんにとって健やかで、幸多き年となりますように。

七草の力強い生命力にあやかり、私たちも元気に過ごしてまいりたいものです。

合掌 南无阿弥陀佛 善本秀樹 拝

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by junshoji | 2026-01-07 17:26 | 住職日記