観えないけどいらっしゃる   

2012年 07月 07日

 先日ある大学の理事長であり、またキリスト教カトリック系の修道女であられる先生のお話を聴講させていただきました。キリスト教の教えを基にどのような想い・お考えで生活されておられるのか、失礼ながら大変興味がありました。そのお話の中で何度も【おかげさま】とおっしゃっていたのです。【おかげさま】はまさに浄土真宗の根本的な教えであります。先生はもともと浄土真宗のご家庭でお生まれになり、後に縁あって修道院に入られたそうです。浄土真宗のみ教えを、遺伝子で受け継ぎながらキリスト教に出遭っていかれたのです。そして、ご縁というものを非常に大事にされてこられました。私にとって善いことも・都合の悪いことも、これすべて佛さまの御働き=ご縁なのです。キリスト教をはじめ世界にはさまざまな宗教が存在しますが、その中で浄土真宗の素晴らしいところは、まず【佛さまの方から救わずにはおれないと願われている】ということ。次に、【私の命が生まれ還るお浄土を詳しくわかりやすく説き示している】のが浄土真宗の特質すべきところです。その間違いないという証しが南无阿弥陀佛・お念佛となってあらわれてくださっているのです。佛さまの真の姿を観る・拝見することができないこの私に、声となりまた時には形となり教えとなって、導いてくださっているのです。佛さまの願いを素直に受け止めお念佛することが、生きるパワーに繋がってゆきます。今を生きるとは、ご縁=おかげさまなのです。
合掌 南无阿弥陀佛 善本秀樹拝

by junshoji | 2012-07-07 18:52 | 住職日記

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