観る位置を変える
2012年 06月 30日
ある組織団体を通じて長年お付き合いいただいておりました方のお葬式に、一般席に座り参列いたしました。最後にせめてご尊顔を拝し、一言お礼を申しあげたく、お通夜だけではなく葬儀にも参列しお焼香させていただきました。一般席に座り葬儀を後方からお参り・観たのは、久々の経験でありました。御導師をはじめとして喪主さま・ご親族や一般の方の立ち振る舞いや作法、またご遺族のご心痛を、いつもとは違った目線・高さで感じることができました。いつもの導師の位置=最前列ではわからない、経験できないことです。まず、導師の入場の際、一斉に視線が導師の背中に向けられていました。また読経の声は、スピーカーを通してですが身に響き渡ります。そして、喪主さまをはじめご親族の悲しみが背中から伝わってきます。いつもの葬儀でありながら、何か新鮮なおもむきで、新しい発見をしたような気持ちになり心が高揚しました。あらためて葬儀は、故人との別れの場=厳粛な儀式であることに気づかされました。葬儀とは、一番大事な佛縁・佛事なのです。物事は、いつもより観る位置を少し上下に変えるだけで、今までとは違った観え方をします。いろんな悩み事・困難にぶち当たった時にこそ、目線・高さを少し変えてみれば、自然に解決策が観えてくるはずです。
合掌 南无阿弥陀佛 善本秀樹拝
合掌 南无阿弥陀佛 善本秀樹拝
by junshoji | 2012-06-30 18:28 | 住職日記