子どもがいる法事
2012年 06月 18日
先日あったご法事のことですが、故人の満中陰・49日のご法事に、大人が10人ほどおられた中にたった一人2歳になる、故人から云えばひ孫さんにあたる男の子がいました。小生のすぐ後ろに座っているのです。それまでに中陰(7日ごとのお参り)で何度かお母さんと一緒に読経したことがありました。最初は、小生がお経を上げだすとお母さんの膝の上で落ち着かずよく泣いていました。その男の子がご法事の時には、自ら前に座ると言って、小生の上げるお経を静かにおとなしく聴いてくれたのです。そしてご文章(蓮如上人のお手紙)を拝読する前の小生の話を、満面の笑みを浮かべながら聴いてくれました。さあ最後に故人を偲びながら・想い出しながらお念佛しましょうと言うと、その男の子が一番に頭を下げ、一心に手を合わせていました。その後ほっとしたのか、子どもらしくはしゃぎまわっていました。その姿を見て一同大笑い。なんとも心地よい・笑いのあるご法事に出遭えました。今は亡き故人の想いが、ひ孫さんに伝わっているのです。眼には見えないけれども、佛さまとなられた故人の御働きかけであります。2歳の男の子・ひ孫さんは素直にその働きを受け入れたのです。善き佛縁に出遭えたひ孫さんは、これからも佛さまによって育てられるのです。ご法事は子どもさんにとって、善き教育の場でもあります。このご法事のご縁を受け継ぎこれからも伝えてゆく責任が、今の私たちにはあるのです。
合掌 南无阿弥陀佛 善本秀樹拝
合掌 南无阿弥陀佛 善本秀樹拝
by junshoji | 2012-06-18 17:59 | 住職日記