イタリアと日本   

2012年 03月 29日

 イタリアのマリオ・モンティ首相が来日されています。昨日野田総理と会談しました。日本とイタリアとは共通の難題を抱えています。そのひとつは、天文学的な数値の公的債務・借金があることです。 しかし、大きな違いもあります。それは、マリオ・モンティ首相は国会議員ではなく、経済学者であり、経済財務大臣も兼務しています。また、内閣も政治家が一人も入閣していません。法務大臣には、弁護士の女性、外務大臣には、駐米大使を登用しています。しがらみのない異例の内閣です。前任者のベルルスコーニ氏とは対照的に、真面目で慎重な性格を備えながら、有能なやり手としても有名で、俗に、スーパー・マリオとも呼ばれています。マリオ・モンティ首相個人への支持率はなんと83.8%にもなりました。何故マリオ・モンティ首相は、国会議員を採用しなかったのか。マリオ・モンティ首相はこう述べています。「協議の中で政治家はいない方が善いと判断した。邪魔が入らないからだ」と明言しています。うなずけます。なんとも頼もしいトップリーダーでありましょう。次に演説の中で、「改革はほとんど不可能なほど難しいが、実現させる」と力強く述べ、着々とイタリアの再生へと改革を推し進めています。マリオ・モンティ首相の顔・表情には、自信がみなぎっています。日本もイタリアと同じように、政治家だけに日本の舵取りを任す時代は、もう終わりにしなければなりません。イタリアの善いところは真似・学び取りたいものです。
合掌 南无阿弥陀佛 善本秀樹拝

by junshoji | 2012-03-29 18:24 | 住職日記

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